SPEAKER製作

PIONEERのUNITを使った3WAYチムニーダクト・バスレフ型

 オークションでパイオニアのスピーカー・ユニットを入手出来たのでスピーカーを製作してみる事にした。
<落札した物>


同一会社の製品で能率もほぼ同じなのでアッテネーターは使わないでいけそうだ。抵抗値は全て8Ω。
全部で5千円位とかなり安く落札出来て、しかもネットワーク部品も頂いた。有り難や・・・ 最初ネットワーク部品、足りない物は買わないとと思っていたが、届いた物を見るとこれだけで足りそうだ。



<ネットワークの確認>
ネットワークは、以前このユニットで使用した物の様で、ウーハー〜mid間は700Hz位のクロスオーバー周波数で12db/oct。ウーハーのコンデンサ容量が10μFで足りないので並列で追加して25μFにする。mid〜ツィーター間はコーラル製の市販のハイパス・ローパス・ネットワーク基盤が使われていて12db/octだがクロスオーバー周波数は不明。まあでも、そんなに変な所でクロスしている事もないと思うので、今回はネットワークはそのまま使う事にする。以上の写真は前の持ち主の方が送ってくれた画像です。

<箱の計算>
スピーカー作成の計算が簡単に出来るインターネット上のサイトを見つけた→スピーカー設計プログラム

スピーカーユニット(ウーファー)の特性値を入力すると推奨の容量、周波数特性、バスレフポート寸法、定在波を考慮した箱寸法を算出してくれる。容量の変更やポート形状の変更も好みに応じて行う事が出来る。こんなに簡単に出来るなんてラクチン・・・(^^;
<最終計算結果>
最低共振周波数(fo)-----30[Hz]
実効振動板半径(a) -----8.47[cm]
振動系等価質量(mo)----22[g]
等価Q----------------0.35
エンクロージャ容積(V)---33[l]
ポート共振周波数(fob) ---34.16[Hz] 1.14(係数)
(円形)開口直径7.7cm × →長さ27.11l
(角形)開口幅6.8 cm × 開口高 6.8cm →長さ26.88l
吸音材やユニット分の容積加算-----+7% →35.31 [l]
内径寸法: 幅26cm × 高41.75cm × →深さ32.53cm

***ポートに関する情報*
ポート開口半径: 3.84 [cm]
ポート開口面積: 46.20 [cm2]
ポート内容積 : 1.24[l]
実効振動板面積に対するポート開口面積: 20.50%
バッフル面積に対するポート開口面積: 4.26%
Qbが10になる音量レベル: 97.47dB
長岡鉄夫大先生の計算式による共振周波数:34.16[Hz]
ポート外容積概算: 1.59[l]・・・円形ポート材厚0.5cmとして加算
ポート外容積をエンクロージャから差し引いた場合の共振周波数: 35.01[Hz]
ポートのみの共振周波数(気柱共振):512.52[hz]

***エンクロージャに関する情報***
エンクロージャ寸法比チェック
4.00 : 6.42 : 5.00 ≠ 4 : H : 5
3.11 : 5.00 : 3.90 ≠ W : 5 : 4
エンクロージャ定在波予測
横(26.00cm)による定在波:661Hz 1323Hz 1984Hz 2646Hz
縦(41.75cm)による定在波:412Hz 824Hz 1235Hz 1647Hz 2059Hz 2471Hz 2883Hz
奥(32.53cm)による定在波:528Hz 1057Hz 1586Hz 2115Hz 2643Hz


<箱の作成>
計算を元に板取りを考えて設計する。大体サブロク一枚から取れる様に(ちょっとはみ出したが)出来た。板はMDFの18mm、サブロク(1820*910mm)一枚+MDF12mm、300*450mmを使用。東急ハンズでカットを依頼。流石に円カット等あるので当日は出来ず、配送を依頼、2〜3日で出来てくる予定である。板代が\4400+\290とカット代で9千円位、今回円カットや穴開けがあるので結構カット代が高くなった。同時にグラスウールを購入(\300)した。(以上5/26)


配達は東急ハンズ自らの宅配便で300円と安い。土曜日に受け取り早速組み立て。丁度台風が来ていたので配達の人は大変そうだった・・・ 箱の組立に使用したのは木工ボンドのみ。まずダクトから組み立てて、半乾きになったら徐々に組み立てて行く。ダクトの一辺は底板に接着し強度を持たせる。

バスレフダクトに吸音材のグラスウールを巻き付ける。バスレフ型の場合吸音材は定在波低減の為で、必要最小限で良い。ユニットを取り付けて、とりあえず一応見られる形になる。<5月30日>


ネットワークを入れる。部品類は板に固定してその板を箱にブチルゴムで固定。ユニットはとりあえず全て正相接続。アンプに繋ぎ試聴。なかなか良い音・・・ スコーカー、ツイータ共ハードドームの為かアンプラグド物のギターの弦が擦れる音やシンバルの硬質な音がなかなかリアルで良い。SX−3のまったりな感じとは違うが・・・ ダクトからはちゃんと低音が出ています(^^; <6月1日>