SONY α33

   

 中古ですが,SONY α33を購入してみました.この機種は,TLM(トランス・ルーセント・ミラー)機構を採用したレンズ交換式カメラで,これ以前に出ていたSONYの一眼 レフカメ ラとは構造や機能的に一線を画すカメラです.レンズから入った光をファインダーに導くペンタプリズムやペンタミラーを用いたレフレックス機構は搭載してい ないので,一眼レフでは有りません.
   発売時期は2010年9月で2年半位前です.同時期に発売された兄弟機種のα55の影に隠れて人気が出なかった為,半年程しか発売されなかった機種で す.しかしSONYはディスコンにするのが早過ぎますよね.入門機種を大事にしないのはどうかと思いますが,入門機種としてはNEXで,αの入門機種は海 外向けを出して,売れなかったらディスコンって感じでしょうか.CanonやNikonは従来の一眼レフが強いので下位機種でも大事にしており,ミラーレ スと一眼レフのターゲットがダブらない様に配慮している様ですが.

  特長としては,一眼レフのハーフミラーを廃してTLM構 造とした大胆な構造の変更と,それによって動画撮影中も常時位相差AFでピントが合わせ続けられ,ミラーの動作が不要なために高速連写が可能(α55は秒 10コマ,α33は秒7コマ),それに加えてマルチショットやスイングショット等のソニーならではの画像処理技術等,機能満載のカメラです.まあ, CanonやNikonにはカメ ラのシステムとしての充実度や仕上げ,動体撮影能力やAF精度等が敵わないので,飛び道具に頼った感も有りますが(実際α55が出る前のSonyの一 眼レフのエントリー機種は魅力的とは言い難かったです),でもまあこういう大胆な変更で,今まで出来なかった事が低コストで出来る様になるのには賛成で す.
  発売当初,自分 も店頭まで行って,実機を触って見ました.その時の印象では良く出来ているが,連射しながらカメラを左右に振るとEVFの画像がコマ送りになるなあ,と 思った覚えがあります.α55との違いですが,連射速度(秒10コマ→7コマ)やバッファ容量減,画素数(1680→1420万画素)等のSPEC.が見 劣りしますが,その他の機能面は同一で良くある液晶やEVFのコストダウンも無いので,連射を余り重視しないならお得と思います.

  で,このカメラを何故今購入したかの購入動機ですが,纏めると以下の用な感じになります.
   今一眼レフはNikonのD50を保有していますが,画質はともかく古くて機能も少なく,殆ど持ち出すことも無く家の中で使っている状態で,持ち出すと なると重さがネックでお散歩程度だと どうしても軽いE-P1等になってしまいます.しかし,こちらはこちらで色々機能的にも不満があります(ファインダーが無い,ストロボが無い,連射出来な い等).で ”軽量多機能で ファインダーとストロボが付いて,連射が出来て,(なるべく安い)カメラが欲しいなあ・・” とデジカメ欲 しい病が再発して,店頭に行き最近のカメラを触ってみたりしました.で,印象に残ったのがα57とニコン1です.前者はEVFファインダーの出来の良さと 多機能なところ,後者もEVFとAF,高速連射等が気に入りました.ネットでの価格も結構安くて,前者はWズームキットで5万円弱,後者はV1パンケーキ レンズ付きキットが2万2千円位と処分価格になっています.

  と言うことで,オクでの価格相場をTLM採用の他機種も含めて調べてみますと,ボディ価格で α33は1万5千円位,α55は2万円位,後継機種のα37(こちらも既にディスコンですが)が2万5千円位の様です(2013年4月調べ).仕様的には α37は液晶の解像度や電子水準器が無い等が見劣りします.逆にα33と55では連射速度やCMOSセンサーの解像度以外は差が有りません.V1は安いで すが,パンケーキレンズだけだし,ストロボが無いのがネックです.と言うところで,結局オクで 「ダブルズーム+ 35mm F1.8単焦点+α(予備バッテリー等)」で3万4千円程度と,割安なα33の出物がありましたので「ポチッとな」してしまいま した.  しかしSONYのαはNikonやCanonに比べて値落ちが大きい様なので,新品で出たばかりのを買うのは勇気が要りますね.値段が高い時に購入する よりも,中古で安くなってから買った方が,売る時に寂しい気持ちにならなくて良い気がします (^^;  到着しましたら使い勝手等をレビューしたいと思います.

   

α33 SPEC.
ソニー α55/α33 レビュー:新機能&新技術
ソニーα33は動きモノを撮るのに素晴らしいカメラ
デジタル一眼カメラ α55 徹底レビュー

世界初、 透過ミラー搭載レンズ交換式デジタル一眼カメラ"α55""α33"発売

(以上,2013年5月6日)

<到着しました>





 到着しました.本体は使用感が余り無く綺麗です.本体レン ズキットの他に,レンズ2本(55-200mmと35mm F1.8単焦点),予備バッテリー3個,革製ケース,ソニーのカメラ用バッグがオマケで付きます.
  本体とキットレンズを付けた状態は上図の様になります.ミラーボックス内に固定式のTLMが有るのが通常の一眼レフと大きく異なる 所ですね.奥側にCMOSセンサーが見えます.上側にAFセンサーに行く光の通路があります.TLMは外してCMOSセンサーのメンテナンスが出来る様に なっています.  ボディだけだと非常に軽量です.35mmレンズを付けると一眼レフ形状のカメラとしては最軽量の部類になると思います.革製ケースのお陰もありますが小 さ 過ぎてグリップし辛いと言う事は無いですね.

  未だ室内で猫しか撮ってませんが (^^; 薄暗い室内でもマルチショット・ノイズリダクション機能を使うと6回シャッターを切って合成する ことで,ノイズが非常に少ない画像が得られます.これは驚異的ですね.流石に処理時間が10秒弱掛かりますが,余り動かない物を撮るには有効な機能です ね.似たような機能でオートHDR(露出の異なる3枚の画像を連続撮影 して合成し,ダイナミックレンジの広い画像を得る)や,ナイトショット(連続撮影して合成しノイズを減らす)があります.今までのHDRは主に暗所を明る くする効果が有り,逆に暗所を増感するために暗所のノイズが目立つ欠点もあったのですが,オートHDRは白飛び,黒潰れ両方に効果があり,暗所のノイズも 目立ち難い様です.ナイトショットはシーンモードの中にありますが,機能としてはマルチショット・ノイズリダクションと同様かと思います.

  EVFは良く出来ています.露出やWBを変えるとEVFの画像も変化するので判り易いのと,水準器が表示されたり,撮影情報が豊富 に表示出来ます.表示 サイズも一眼レフ普及機種より大きく見易いです.結構気に入りました.今後も高級機種は光学ファインダーだと思いますが,中級機種以下は像面AF+EVF が主流になりそうな気がしますね.その他気に入った(気になった)点を挙げます.
(以上,2013年5月11 日)

 一ヶ月程使って見ました.
 家の中で飼い猫を撮影することが殆どだったのですが (^^; 大体猫は寝ていることが多いので,窓辺や,夕暮れ時等の明暗差が大きい条件や暗い条件になります. 明暗差の大きい条件だと,Auto-HDR撮影が良い感じです.白飛び黒潰れを抑えた画像となります.一見コントラストの低い眠い画像ですが,実際の見え 方に近いです.レンズはDT35mm F1.8です.

 
左が通常撮影,右がオートHDR撮影です.

 手持ちの他のカメラ(D50, E-P1)と比較撮影してみました.*クリックすると,等倍の画像が開きます.
 
α33 左が通常撮影,右が オートHDR撮影.
 
左がD50,右がE-P1

  やはり室内撮りには明るいレンズが良いですね.E-P1もLUMIX G 20mm/F1.7等の明るいレンズを買えれば良いんですが結構値段も高いし, となると室内撮りには向いておらず… 高めで売れるなら売ろうかな. それと,ファームウェアUPDATEがされていなかったので,実施しました.「パートカラー他エフェクトの増加」,「D-RANGEボタンの他機能への割 り当て」等の機能が追加されました.特に, パートカラー機能は印象的な画像が撮影出来ます.

 
ハイキー                                トイフォト
 
レトロフォト                           パートカラー(赤)
(以上,2013年6月2日)



◆ その後の使用状況
 Tamronの17-50mmズームレンズを購入してから気が付いたのですが,レンズを動かすとマウントの接触不良で絞りのエラーが出る様になりまし た.最初はレンズ側の不良を疑っていたのですが,良く確認すると 他のレンズでも程度は軽いもののエラーが発生することが判り,本体側の不良だろうと判断してレンズ毎修理に出しました. その結果,本 体マウントの端子部分の基盤が交換されて帰って来ました.エラーも全く出なくなりました.しかしこういう所が故障するというのは部品の強度が経年劣化的に 弱いのでは無いかと思われますね.

  と言う訳で今はα33は快調です.購入後5ヶ月程度になりますが,改めてこの機種のCPの高さを感じています.安価な割にTLMに より液晶を見ながらでも素早いAFが使えてシャッターチャンスに強いです. 一方,起動時にEVFと液晶が見える様になって撮影可能と なるのに数秒のタイムラグを生じる事があります.又,前に撮影した画像が残っている事もあります.動作の安定性と言った意味でニコンの一眼レフの様に電源 ON即撮影可能となるのに比べて劣ります.一眼形状のカメラを使うメリットとして,軽快な撮影レスポンスもありますので,EVFの起動時間の安定性につい ても改善して欲しいところです.

 その後購入して使用したレンズとアクセサリーについて
◆ SONY DT35mm F1.8 SAM SAL35F18 (売却済)
◆ SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD ModelA16 (Sony)
◆ タムロンAF90-300mm F4.5-5.6 ミノルタα用 (Model 62DM)
◆ Tamron SP AF 11-18mm F/4.5-5.6 DiⅡ A13 SONY用 (売却済)
◆ Sony DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM (売却済)
◆ SONY HVL-F20AM 外付けストロボ  (売却済)
◆ リモートケーブル 
 旧ミノルタα用のリモートケーブルを購入.ヤフオクで\110+送料\160で購入.花火用に購入したが,肝心の花火撮影はメタメタでした…(泣) リモコン自体の動作は全く問題無く,こういった昔のアクセサリーも使えるのがαの良い所ですね.  

(以上,2013年10月20 日)