MILLER & KREISEL S-7B



 M&K社の小型2wayスピーカー。
 M&K社と言うのは知らなかったが、カリフォルニアのスピーカー・メーカーとの事だ。" S-7B スピーカー"でググると同社のHPが見れる。このSPはオークションで”重量級”とタイトルに書かれていたのに引かれて注目、ネットで調べると結構評判が 良い様なので、落札してしまった。 (http://homepage2.nifty.com/micro-fd//newpage7.htm)

 10cmウーファー+ソフトドーム・ツィーターの密閉型。エンクロージャは金属製、裏蓋はアルミダイキャスト。液体ゴムシールでしっかりシー ルされている。
 グラスウールは定在波対策で多めに入っており、箱も金属製で頑丈なので大きい音でも箱鳴りの無いキッチリした音がする。ユニットやSP端子板の取り付け にはウレタン パッキンが使われておりシール性には注意されている



 一本当たり総重量は約2.5kgで、箱が1kg, ウーファーが1kg, ツィーターが0.5kg程度である。ほぼ同じサイズで似た構成のパイオニア S-X3IIは 総 重量が3.3kgなので、重さでは負けている。箱の重量があっちの方が重い様な気がする。ウーファー のマグネットサイズはかなり大きい。両方共SANYO製のユニットである。このSP、サンヨーのOEMとの話もあるが、やっぱりその様だ。MADE IN JAPANと書いてあるし。


 背面に謎の赤いポッチがある。押してみても音に変化無し。ネットワークを調べてみると+端子のすぐ後ろに入っている。プロテクトSWの様です。折れてい るSWの方は押していたら戻らなくなってしまったので、直結にしてしまいました。ネットワークは通常のLC回路。ユニットは正相接続。コンデンサーは 60μFの電解コンデンサー。


SP端子上に謎の赤いポッチ。片方は折れている。
赤いポッチは+端子からの経路にある黒い箱型のパーツから出ている。 プロテクトSWの様です。

 残念ながら、ウーファーのエッジが劣化の為に円周の2/3程切れていた。しばらくこの状態だった様で音に もビビリが… エッジが壊れた状態でずっと置いて置くと、コーン紙の位置がずれてボイスコイルが接触する事がある。とりあえず逆さまに置いたらビビリは無 くなった。この状態でもこのサイズの割にはクリアで結構良い音が出ますが、密閉型でエッ ジが切れてたら密閉じゃ無くなるから音にも影響 はありそう。修理するか… ちなみにエッジは赤っぽい色で普通のウレタンとは少し違う様な気がする。

修理前(左)と修理後(右)。S-X3IIと並べてみると良く似てい ます。

 エッジを修理してみました。本当は全部交換が良いのだが暫定修理として切れた所にクリ アボンドを塗り、上から細く切ったセーム皮 を張ってみた。音を聴いてみると、普通に置いてもビビリ音が無くなり、音に締まりが出た感じ。密閉になり、ダンピング効果が出たと思われます。小型なので 低音の量感は少な目ですが音のバランスが良く、ニアフィールドモニターとして良いと思いますね。