電子ボード SR3A Deluxe & 電子ブロック ST45

 電子ブロックと言えば私の年代の人には懐かしい存在では無いでしょうか。これは今から30年位前に流行った子供用の知的玩具で、トランジスタや抵抗、コンデンサー、ダイオード等の電気素子が納められたブロックを組み合わせる事でラジオやアンプ、共振回路等を作って遊ぶ物です。かく言う私も小学校の頃に親にねだって買って貰った思いでがあります。ローカルネタですが某M市にあったデパート(名前を忘れてしまいましたがダイエーの向かいで後に確か協同社と言う店になる)の一階にある電子パーツ店で購入しました。当時は地方都市でもこういったショップがあったんですがねえ…

 この時購入して貰ったのは「電子ボード SR1A」と言う物で、SRシリーズの最廉価版ながら、当時の子供のおもちゃとしては高価で2千円程度しました。ちなみに当時は50円位握って駄菓子やで買い物してた時代だし、プラモも普通に買うのは50〜300円位だったと思うので、2千円のおもちゃはかなり高価だったと思います。廉価版なので部品もブロックが20個位と、ボードが1枚、あとはイヤホン位でしたがゲルマニウムラジオや1石ラジオ、お風呂ブザーやモールス信号装置等を作り遊んだ物です。かなり後にSR3Aを何かのきっかけで入手しました。この2つは最近見ていないので、未だ実家にあるかは不明なのですが… オークションをやり始める前に捨てるか、親戚の子供にあげてしまったかもしれません。このシリーズはパーツを追加する事でグレードアップ出来るのが売り物でしたが、どうやらそこまでハマる事は無かった様で(^^; 追加パーツは購入しませんでした。
 数年前に学研から大人の科学シリーズの復刻版で「電子ブロックEX-150」と言う物が発売され買おうかと思いましたが、あいにくこのEXシリーズは、SRシリーズの2代後に発売された物で余り思い入れが無かったのでパスしておりました。スタッフの方の復刻にかけたご苦労には敬服致しますが…

 ちなみに電子ブロックのシリーズですが以下の様になる様です。1.DRシリーズ('65-'68)、2.SRシリーズ('68-'76)、3.STシリーズ('71-'76)、4.EXシリーズ('76-'81)、5.FXシリーズ('81-'86)。私が購入したSR1AはSRシリーズの廉価版。買ったのは恐らく小学校4年生頃だと思うので'73頃かなあ。SRシリーズだけは「電子ボード」と言う名称になっていますが、これは下の写真を見て頂くと判りますが、ボードの上にパーツや金具をレイアウトする形状からそう呼ばれたのだと思います。ここらへんの情報はこちらのHPが詳しいです。
SRシリーズの途中迄は「電子ブロック機器製造」が製造から販売迄を主に関西方面で行い、SRシリーズの途中から学研と提携し全国販売を学研が行う様になった様です。こちらの会社の方は現在も存在し、実習用の電子ブロックや、PC上で電子ブロックをシミュレーションする「バーチャル電子ブロック」等の販売を行っています。
 当時は「電子ブロック友の会」と言うファン倶楽部があり「友の会ニュース」と言う月報が発行されていた様で、今見ると当時の雰囲気が伝わってきます。

 さて、今回懐かしさからオークションで当時の電子ブロックをゲットしました!購入したのはSRシリーズの上位機種SR3Aと、後継機のST45と言う機種です。外観難ありで2個で4千円でゲットしました。



 上の画像はSR3A Deluxeです。購入した物は小袋のパーツはホチキスもそのまま、電池も未開封で未使用品の様です。取り説には鉛筆のメモの書き込みがあるのでまるきり新品では無いですが。パーツリストと照合してみましたがパーツにも不足は有りませんでした。3石ラジオの回路が組んであったので(新品時のデフォルトでしょうか?)電池の封を開けて取り付けてみましたがウンともスンとも言わず。流石に電池は使えない様なので、新しい電池を買って来て入れた所スピーカーからラジオの音が出て来ました!
 以前私が持っていたのはSR3Aで、青いパネルの無いタイプでした。まあ、回路を見ると青いパネルには大した機能は無さそうなのですが、子供心に憧れた物です。30年を経てやっとゲット!と少し感激しました。(^^; 最上位機種のSR4A Deluxeだと更に回路が追加され、青いパネルの空いた部分にメーターが入って更にゴージャスになります。付属パーツのクリスタルイヤホンやCds(カドミウムセンサー。明るさを検知する)も懐かしいですねぇ…





 さてもう一台はST45です。こちらは使用感があり、部品もブロックは揃ってますが、フェライト棒が欠品でした。こちらは今回が初体験だったのですが、上記のSRシリーズの後継機種と言う事で進化しており、今まで回路は金具で組む必要があり面倒だったのですが、回路もブロック化されているので、本当にブロックを入れるだけと、組むのが簡単になっています。それとスピーカー&電池内蔵のアンプユニットが内蔵されているので回路がより簡単になっています。まあ個人的には組むのが余りにも簡単になってしまったので、完成して音が出た時の感激は薄いかなあ、と言う気はします。コンパクトで持ち運びも便利なので実用性はこちらの方がありますけどね。ちなみにこのST45は45回路ですが、上位機種のST100はこのコンパクトさで100回路組めます。ま、こちらは余り思い入れが無いのですが。

 久々に遊んでみてもラジオの音が出てきた時は嬉しいもんですね。と言う訳で時々引っぱり出して来て回路を変更して遊んでみてます。学研の復刻版もちょっと欲しくなって来たりして…