レ ンズ整理棚の作成

 レンズの防湿庫(と言うか整理棚(防湿考慮済))を作ってみました。
 きっかけは梅雨の時期にレンズにカビが生えてしまった事。
 今までカビが生えた事が無かったのでレンズの防湿対策を何もしていませんでした。ある日SIGMAのズームレンズを透かして見たら、レンズの内側にぼん やりとした曇りと、糸状のカビを発見!幸いこのカビはレンズが分解し易い構造だったので掃除する事が出来ましたが、これを機会に防湿対策を考えました。

 当初は衣装ケースに水取りぞうさんと一緒に入れたり、ダイソーで買った大きめのタッパに入れたりしていましたが、取り出し辛かったり場所を取る等の不便 もありました。
 こんな防湿庫を買う事も考えました。 > オートドライ
 機能的には最も良いと思うし、そんなに高くないのですが、ちょっと大きめで置けない事も無いけど場所を取るかなと。
 で、必要最小限のスペースで収納出来る棚を作ってみました。

【検討】
 で、検討に入りました。まず置き場所はなるべく自分の近くに置けて、無駄なスペースを取らない様にしたい。丁度無線ルーターやNAS-HDDを置いてい る上部の空間が開いていますので、棚の下部にHDD類を収納し、上部にレンズ棚とするレイアウトにしようと思いました。レンズ棚は2段にして、上下は通気 穴を作り、どちらか片方に除湿ユニットを置いた時に両方の部屋が除湿効果がある様にします。

 棚の広さはレンズが4本置ける位としました。
 除湿ユニットは、これを使う事にしました。> モバイルドライ
 到着する迄は水取りぞうさんで代用します。
 扉はアクリル板を使用し、ちょうつがいとマグネット式のロックを使用します。気密確保のシール材は習字の下敷きを切って使用しようと思いました。

 板材は安いMDFの12mm、600*910mmを使用します。
 検討図面はこちら(張付予定)。

【材料の購入】
 まず、ダイソーに行って使える物を物色。購入したのは木工ボンド、プラスチック製透明ヒンジ、両面テープ(透明タイプ)、習字の下敷き、活性炭入り防カ ビ&防湿シート等です。両面テープはアクリルの扉とヒンジを止めるのに使用、アクリル接着剤が高いので代用です(^^; 活性炭入りシートは本来衣装棚の 下敷きに使用する用途ですが、使えそうなので購入しました。しかし、プラ製の透明ヒンジやフィルムタイプの透明両面テープ等迄揃っていたのは意外でした。 両面テープなんか90*120cm位の専用コーナーがあり色々な種類があります。 やるな、ダイソー!
 次に東急ハンズです。
 ここでは板材購入&カットと、マグネット式ロックを購入しました。アクリルの板材は以前別の用途に使用していた板があったので、それを流用しました。

【組 立て】
 板材はカット済みなので、木工ボンドで張り合わせるだけです。注意するのは接着時に直角を確認する事です。余った端材も補強のため隅に張り付けます。
 次にアクリル板をカットし、ヒンジを両面テープで貼り付け。習字の下敷きを巾1cm位にカットして、扉との接触面に張り付けます。棚面には活性炭シート を切って両面テープで貼り付けます。

 以上で完成です。HDDの置いてある場所に置いて、棚の下部スペースにHDDユニットを入れます。気にしていた放熱性は余り熱くならないので大丈夫そう です。レンズ棚下部には水とりぞうさんとカメラを入れておきます。上部の棚にはレンズを4本入れておきます。塗装はしていませんが、木材の吸湿を考えると 塗装した方が良さそうです。

 早く完成させたかったので急いで作ってしまいましたが、今後は塗装、吸湿ユニットの設置、湿度計を入れて湿度モニター等を行う予定。本当に湿度が下がっ ているか確認したい所です。それと吸湿ユニットは構造はシリカゲル+加熱ヒーターの様で、吸湿サインが出たら通電して水分を飛ばして再使用するのですが、 どの位の期間通電しなくても大丈夫か等々、確認したいと思います。

 
 費用的には4500円位掛かってしまいましたので、1.5万円でちゃんとした防湿庫が買える事を考えるとウ〜ン、って感じですが(^^; 

【モバイルドライと湿度計】
  結局、黒で塗装しました。
  後、注文していたモバイルドライが到着した。
  このモバイルドライは、再生して何回でも使える除湿ユニット。構造はシリカゲルとヒーターユニットの組み合わせ。中央の窓部にあるシリカゲルの色で吸 湿状態を判定します。色が青い時は未だ吸湿可能、ピンクになったら吸湿済みなので、スライド式の電源プラグを出して、コンセントに差し込む。ヒーターに通 電して加熱され、2時間すると色が青に戻るので、20分熱を冷ませば又使用可能に。加熱中結構熱くなるのがちょっと心配だけど。
 サイズも12*8*3cmとコンパクトで、簡単に再利用可能、しかも2千 円以下と安いので、なかなか優れものだと思う。ヒーターで加熱後、入れっぱなしでどの位の期間使えるかは今後確認したい。まあ、庫内の容積と外気のシール 性にかなり左右されそうだけど。

 それと除湿の効果を見る為に湿度計を購入。
 早速湿度計を入れて、自作防湿庫の効果を測定!
 ……………
 …………
 ………
 ……
 …
 あれ?湿度が余り下がらないなぁ…
 室内湿度が60%の時に、30分位で55%位にしかならないよ。期待していた40%台は全然到達しそうに無い‥(--; 一晩置けば50%位にはなるか もしれないけど。がっかりして試しに百均で買ったタッパにモバイルドライを入れてみた所、割と直ぐに40%迄下がります。一晩置くと35%位迄下がりま す。やはりシール性に差があるのか… 折角作ったのに(--;

 ちなみに、カビの発生条件は以下の通りだそうです。

  カビの生育条件:    温度12℃-38℃  湿度61%-95%
  最もカビの好む条件: 温度20℃-38℃  湿度80%-90%


 という事で、今の所、結局レンズはタッパに入れて、自作防湿庫はカメラやフィルター置き場になりました。
 

こんな感じ。

【改良案】
 アクリルの板の扉だと、たわんでシール性が悪いので、木で枠を作ってシール性を上げてみるか…、と思案中。
 このままでは終わらん!(^^;

【改良結果】
 結局、内側にタンス等につかうアルミ製の防湿シートを張り、扉に木で枠を作ってアクリル板でフタをしてみました。表に取手を付けて完成です。

こんな感じ

 湿度は45%位ですので、前よりは下がる様になったけど、やっぱりタッパの方が低いですね。まあ、こんなもんでしょうかね。フ〜