A&D GX-Z7100EV

　なかなか立派なカセットデッキ。AKAI最後の製品らしい。電動カセットホルダー、アモルファスSUPER-GXヘッド（確かガラスコートされて耐摩耗性に優れるとかなんとか…。ビクターのSAヘッドとか、SONYのFEヘッドとか、この当時は各メーカー、ヘッドに色々な名前を付けて性能を競ったものです）、クローズドループ・デュアルキャプスタン、ドルビーHX-PRO, ドルビーNR-C&B、セラミック・カセットスタビライザー等々、音質にこだわる部分のスペックはなかなか凄い！当然ながら、オートリバースなんぞは採用していない！

　動作がなかなか俊敏で、カセットを入れておもむろに再生ボタンを押すとシュッとホルダーが閉じてすぐに再生開始、１秒以内に音が出る。録音時に BIAS&EQの調整をする事でテープの能力を最大限に出す事が出来る！ヘッドの調整も出来る様になっている。リモコン、取り説付きで「イジェクト時、カセットホルダーが引っ掛かる事がある」との事でオークションで格安入手した。

　で、確認してみると確かにイジェクト時引っ掛かる。ネットで調べてみると同様の症状の人が居て、どうやらこの機種は経年劣化のグリス固着で左ピンチローラの上下動の動きが渋くなり、イジェクト時にピンチローラが下がりきらずカセットハーフに引っ掛かってしまう事があるらしい事が判った。グリス固着でトラブるのは良くあるよね。とりあえずそれらしき所に洗浄スプレーを一噴きして、何回か動かしてみたところイジェクト時の引っ掛かりは無くなってスムーズに開く様になった。ただバラして清掃した訳では無いので、いつまでこの状態が続くか…　ちょっと様子見ですな。これで直ってくれると嬉しい！(^^;　ついでにヘッド回りやテープ走行系もアルコールでクリーニング。結構汚れていた。

　音は、なかなか良いです。少なくとも今まで使っていたソニーの普及機より音の厚みがあって低音が良く出ている気がする。メカの動作が俊敏なのも気に入りました。あと、デザインが貫禄あるからね。やはりこの歳になると、貫禄ある機器に引かれますよね。