SONY TA-F333ESL
■定格出力:120W+120W(6オーム負荷、20Hz〜20kHz、歪み0.018%)
■入力:PHONO(MM/MC40オーム/MC3オーム)、TUNER、CD、AUX、 DAT/TAPE1、TAPE2、TAPE3
■RECOUT SERECTOR:PHONO、TUNER、CD、AUX、TAPE2→1,3、DAT/TAPE1→2,3
■DIRECT INPUTスイッチ等
■寸法・重量:W470H165D435mm、21.3kg
■Gシャーシ、出力段MOS-FET使用、強力電源部。
 バブル時期の物量投入型アンプ。ベストセラーとなったTA-F333ESXの数代後の後継機種との事。特徴としてはジブラルタルシャシー(自動車の部品で有名なKOITO製?(モールド有り)こういうのも作っているのか・・)と呼ばれる内部損失の大きい金属と樹脂の混合素材?による重量級シャシーとケース封入のトランス、大きくブラケットで保持されたコンデンサーや肉厚のアルミ鋳物製ヒートシンク等強力で振動に対する配慮がなされた電源部からは強力な低音が予想される。出力半導体としてはMOS FETが使用されている。実際中を開けてみると”本当にこれが¥79800のアンプか?”と思う程のボリュームだ。ビッダーズオークションで6千円ちょっとで購入出来た。

 状態としては不具合があり、1.右chから最初音出ず、ボリューム上げると出る。2.ガリ有り。聞いていると右ch音割れ有り。3.ボリュームつまみがぐらぐら動く(ナットゆるみ)。4.トランス固定ネジゆるゆる(良くある)。分解してみると赤っぽい接点復活剤の跡がある。再度リレークリーナーで接点洗浄し、ネジ類の増し締めを行い一応問題は解決した。古いアンプには必ずつきまとう問題ではある。ボリュームつまみはアルミの削りだしでかなり重量がある(200g位?)割にシャシとの取り付けはシャフトナットのみなので構造的に緩みやすいのだと思う。こちらのHPを参考にさせて頂きました。 *その後右CHの音割れが再発。どうもボリュームのガリでは無さそうだったのでスピーカーB端子に繋いだ所収まった。とりあえずこのままでも使えるが、多分SPリレーが接触不良だと思うのでそのうちクリーニングしてみるつもり。
【試聴】
 MOS FETのアンプは始めてで、真空管に近い音とか高域に特徴があると言う話を良く聞くが、どうなのだろうか?確かにKA-5010と聴き比べてみると女性ボーカルの透明感、深みみたいなのが違う(こちらが優れている)気がする。それに加え低音重視の山水的な音質で結構好みの音ではある。通常のCDポジションの他にDIRECT INPUTポジションがあり、そこに繋ぐと入力信号がINPUTやRECOUT等のセレクターを通らないので音質的に有利だそうだ。現在ここに繋いでいるが確かにちょっと違うかな?(^^; 
 機能的な問題としてはトーン調整が効いてない?と思える程トーンコントロールによる音質の変化が少ないのは何故でしょう・・・?めいっぱい効かせた状態でソースダイレクトにしても音が変わらないのでトーンコン壊れている気が。まあ、結構低音が出るのでトーン調整は使ってないので重要度は低い。それとヒートシンクはかなり熱くなるので上に物は載せられない。MOS-FETアンプって確かA級動作ですよね?取り説には”スイッチング歪みが少ない”と書いてあるが。ま、なかなか良い買い物でした。