【YAMAHA_AX-900】

ax-900

■強力なパワー、定格出力(両CH駆動)
 150W+150W 6オーム、歪み0.005%(20Hz〜20kHz)
 130W+130W 8オーム、歪み0.003%(20Hz〜20kHz) 
■PHONO(MM/MC)、CD,TUNER,VIDEO,AUX,TAPE,DATの入力に対応
■REC機能は、ソース再生とは別に、2系統でREC可能(RECスイッチが2個)
■トーンコントロールは、BASS(20Hz)MIDDLE(1kHz)TREBLE(20kHz)の3段階
■ヤマハ独自のコンティニアス・ラウドネスコントロール
■その他CDダイレクト、ミューティング、トーンバイパス、バランスコントロール、ハイフィルター、
 モードSW等の多機能満載、最大消費電力260W。
■寸法・重量:W435H165D416、17.5kg。定価79800円。

 パネルに"ALA-CIRCUIT"と書いてあるがどういうものかは良く判らない。程度はガリが酷く、0ボリュームでの音漏れやCD DIRECTポジション以外では左CHから音が出なかったがボリュームとスイッチ等の接点洗浄で復活。かなりしつこかった。機能的な特長としてはTONE CONTROLが珍しくMIDポジションがあり調整範囲が広い。CD DIRECT SWがありトーンやバランス等をバイパスして出力する。通常のCDポジションに比べ音の鮮度が上がる気がする。LOUDNESS調整ボリュームと言うのが有る(下段右から3番目)が働きとしてはMUTEの様で今一使い方不明。ヒートシンクはかなり熱くなる。内部構造を見るとかなり大きめの電源部。スピーカーSW等ロッドで延長されスピーカー端子近くで切り替える等なかなか音質重視設計の様に見える。しかしボリュームに使っている可変抵抗がかなり小さくしょぼい。ALPSのボリュームは使えなかったのかな・・・ このおかげでボリュームノブがやたら軽く回転するので思いがけず大音量になる事も。(^^;

【試聴】
 音質だが元気のあるパンチのある音でなめらかさもある。やはり電源部がしっかりしている効果を感じる。とりあえず予備機としてキープしておきます。現在サラウンド・リア用アンプとして使用中。 *追記・・ネットでこの機種に関する記述を見つけたので転載させて頂きます。
 当時の79800円戦争の中、YAMAHAが発売したとても良いアンプです。当時の他のメーカーが重量を稼ぐためにあれこれいろんな工夫をしていた中で、特別な重量物を付加することなく17キロの重量がありました。その重さはもちろん強力な電源部からきていました。A−2000譲りの巨大なトランスとコンデンサーが中身の殆どの部分を占めています。音ですが、実はこのアンプの音は二種類あります。というのも、この機種は途中でトランジスタに変更があり、音が大きく変わっているのです。一つは東芝製のトランジスタを採用した機種。音はとても高域が強く、若向けの元気な音でした。店頭効果があり、ショップでの試聴では印象が強い音でした。当時のオーディオ誌の評価はこの機種でのコメントだったと思います。因みに、長岡鉄男氏のダイナミックテストもこの機種でした。もう一つはサンケンのトランジスタを採用した機種です。この機種は高域と低域のバランスが良く、パワフルでありながら繊細でとてもこの価格のアンプとは思えない音でした。おそらく東芝製のトランジスタの方が初期の製品で、サンケン製のトランジスタの方が後期の製品だと思います。良くある「予告無しの改良」というヤツですね。尚、トランジスタの見分け方ですが、ヒートシンクに付いているトランジスタが緑色と黒色のペアが東芝製、黒色のみのものがサンケン製です。いづれにしても、当時の798戦争の中では一番良く出来たアンプで、今でも十分通用する音だと思います。YAMAHAは良心的なアンプを作りました。